少年は、眺めていた。雲のない空を。夜空の星たちを。
そして、少年は願ったのだ。仇はとると。それだけが、貴方への誓いだった。
「―ロックオン・・・」
時は、西暦。数年前、“ガンダム”という機体が現れた。そして、ガンダムを所有する、“ソレスタルビーイング”という武装組織。そして、彼らは世界に言ったのだった。『戦争根絶のために武力の介入をする』のだと。
世界に宣言した後、“ソレスタルビーイング”は武力による介入を始めた。彼らの武力介入は、確実であった。なにより、世界が持っていない“ガンダム”という機体。それは、どの機体よりも優れていた。世界の機体には、何も出来なく破壊されるのみだった。
だが、世界は“ソレスタルビーイング”に反発した。ガンダムの捕獲に挑んが、失敗に終わった。そして、GMドライブを手にした世界は、捕獲から破壊へと変わっていった。
その戦いのピリオドは、ガンダムの崩壊であった。ガンダムは死んだ。
たった、4機の機体が世界を歪めたのは、もう、昔といってもいいであろう。
世界は変わった。
ガンダムは、決して現れない。誰もが確信していた。
“ソレスタルビーイング”。名残はあった。そして、生きていた。世界は深い傷が直っていった。ソレスタルビーイングは、人を殺した。殺人者。だが、彼らも殺された。世界も、殺人者。
人の心の傷はなかなか癒えない物なのだろうか。時が立っても、彼らの思いは同じだった。そして、彼らは、歪んだ世界を戻すために、再び立ち上がったのだ。
「ティエリア」
ベランダに一人夜空を見上げている少年に、アレルヤは声をかけた。
「・・・。今日は・・・」
振り向きはしない少年に、そのまま語り続ける。アレルヤの声は、酷く苦しそうでもあった。
「言うな。分かっている。」
少年は、夜空を見上げたまま、呟いた。少年は悲しみを強気で隠していた。ただ、そのまま空だけを見上げた。
「・・・ロックオン・・・」
アレルヤは、小さな声で呟いた。そして、少年と同じように夜空を見上げる。
少年は、アレルヤの声で涙を流した。下を向き、歯をかみしめた。拳を強く握った。
少年には、不思議だった。人とは、こんなにもろいものなのか。簡単に死と言うものが訪れるのだろうか。不思議だった。そして何より、ただその人を失うだけで人はこんなにも悲しいのだということが不思議に思えた。人は感情に支配され、感情は人の証である。
少年は、泣いた。ただ、その人のために。
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ゴメンなさい。変です。
真ん中のヘンな文いらねぇよ。です。
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